この夏、1周年を迎えるLINEスタンププレミアム。
記念すべき1周年キャンペーンの目玉企画として、なんと女優・上野樹里さん制作のオリジナルスタンプ「上野の樹里スタンプ」がリリースいたします!

ドラマや映画、ラジオなど多方面で大活躍の上野さんですが、公式Instagramでは自身で描いた絵を#上野の樹里美術館のタグ付けとともに投稿し、その画力の高さに絶賛の声が相次ぎました。
そんな芸術センス抜群の上野さんが手掛けた初めてのLINEスタンプ発売を記念して、ご本人のスペシャルロングインタビューをお届けします!

今回、ソーシャルディスタンスを保つため上野さんへの取材はLINEビデオ通話にて実施。
スタンプ制作に込めた熱い想いはもちろん、自粛期間中の過ごし方や絵を描き始めた意外なきっかけ、この夏放送予定の主演ドラマ『監察医 朝顔2』 の撮影裏話など、LINEスタンプだけにたっぷりと語っていただきました。ぜひご覧ください!

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■自分の心を落ち着けた“絵”の世界

――この度は素敵なスタンプを作っていただき、本当にありがとうごいます!上野さんといえば、自粛期間中にご自身で描かれた絵をInstagramで投稿されていましたよね。どれも美しく、優しいタッチが魅力的ですが、元々絵を描くのはお好きだったのでしょうか?
どちらかというとあまり描かないタイプだったのですが、以前、映画『のだめカンタービレ 最終楽章』の撮影で半年間ヨーロッパに行かなければならなかったことがあったんです。そのときにカメラとスケッチブック、絵の具を持って行って、風景の写真を撮ったり、公園の落ち葉を描いたりして過ごしていました。スタッフさんの似顔絵を描いてプレゼントしたこともあります。
インターネットも今ほど発達していなかった頃で、もちろんLINEもないですから、誰かと気軽に連絡を取れる環境ではなくて…。一人で過ごすリラクゼーションとして絵を描いていました。

――自分をリラックスさせる手段が絵を描くことだったんですね。
そうですね。…なぜだったかは思いだせないんですけど、20歳の誕生日に画材をいただいたことがあったんです。本格的なパステルや水に溶ける色鉛筆…自分が知らなかったような素敵な画材がたくさんあったのですが、自宅に眠ったままになっていて。
最初は甥っ子や姪っ子が遊びに来たときに出してあげようと思っていたんですけど、その矢先に自粛生活に入ってしまったので自宅に招くこともできず…自分がメインで使うことになりました(笑)。

――思いもよらぬ形で絵の才能が開花したということですね。
私は女優としてお芝居をすることが仕事ですけど、『お芝居ができないこの状況で自分にできることはなんだろう』と考えたときにパッと浮かんだのが絵を描くことでした。
プロの絵描きではないですし、絵を習ったこともないけれど、自分が描いたイラストの横に一言添えて誰かと共有することで、見てくれた人の気持ちを少しでも明るくできたらいいなと思ったんです。

――#上野の樹里美術館によって心が温かくなった人、前向きになれた人、日々の楽しみができた人はたくさんいると思います。
私のラジオにも「もう#上野の樹里美術館は更新しないんですか?」というコメントをいただいたんですけど、「違うんだよ…!今スタンプを作ってるからなかなか投稿できないんだよ!」なんて思ったり(笑)。
自粛生活があったから始めたことではあるんですけど、みんなが楽しく見てくれるのであれば、これからも描いていきたいですね。

――個人的にも続けてくださったらとても嬉しいです!隠れファンもきっとたくさんいますよ。
ちょうど今撮影しているドラマ『監察医 朝顔2』で共演している時任三郎さんも見てくださっているみたいで、この前「もう描かないの?」と聞かれました(笑)。

■「使ってくれる人の心や私生活を楽しく彩る」

――今回のスタンプ制作を引き受けてくださった理由や、興味をもっていただいたきっかけをぜひお聞かせください。
#上野の樹里美術館だと、投稿してそこで完結してしまうじゃないですか。
私が描いた絵を「売ってください!」と言っていただくこともあったんですけど、「さすがにそこまでは…」と思いつつ、なにか形にできたらいいなといろいろ考えていたんです。
そんなときに今回のお話をいただいて、「LINEスタンプならたくさんの人に自分のものとして使ってもらえるんじゃないか」と思いました。自分の絵を形にしていち早くみなさんの元に届けることができるな、と。

――ありがとうございます!上野さんの想いを実現するお手伝いができて、とても光栄です。
#上野の樹里美術館を見て喜んでくれる人が少しでもいたのなら、今回のスタンプ制作もプラスになると思うんです。どれくらいの人が求めてくれるかはわからないですけど、気軽に使ってもらえたら嬉しいですね。

――老若男女問わず、様々な人が様々な場面で使える一作に仕上がっていると思います!キャラクターのモチーフはご自身でしょうか?
そうです。ドラマ『監察医 朝顔』での髪型をした自分がモチーフになっています。ドラマを見てくれている人たちの生活にも寄り添えたらいいなと思って…。
実は最初、うちの愛犬をモデルにしたデザインを上げていたんですけど、表情やポーズのバリエーションがなくて(笑)。そこから、犬、猫、夫と、いろいろ登場させようかと迷ったんです。

――初めてスタンプを作られる方は8個からのスタートが多いので、16個も作っていただけて驚きました。
いやぁ、本当は40個作りたかったんです。でもいざ作ろうとするとなかなか40個分は描けなくて。なにせ初心者なのでスタンプ1個作るのに丸一日かかってしまい、プロの方のようにはいかなかったです。
もっと言葉の種類があれば良かったなとは思うんですけど、よく使う言葉は入っていると思うので!

――初めてのスタンプ作りですから、戸惑うことも多いですよね。今回特に大変だったことや苦労したことはありますか?
私は機械が苦手なので、Procreate(iPad専用のイラスト制作アプリ)を使った作業に慣れるまでが大変でした。でも抵抗はあまりなかったです。iPadなら一台分のスペースがあれば作業できてしまいますし、当然机が汚れないのでお掃除も必要なし!
もちろん自粛期間中によく使っていたパステルもお気に入りですけど、アナログにはアナログの、デジタルにはデジタルの良さがあるんだなと実感しました。

――確かに、iPadでの作業は慣れるまで大変ですよね。
身近に詳しい人がいないので、YouTubeで『基本的なLINEスタンプの作り方』を見ながら勉強しました。ただなによりも、期限内に作れるかどうかが一番不安で(笑)。締め切りとの戦いでした。

――お忙しい中、いろいろと考えながら作っていただけてすごく嬉しいです!送る方も受け取る方もほっと一息つけるような、あたたかみのある絵柄がかわいらしいですが、どういったプロセスで制作を進めていかれたのでしょうか?
まずは自分の好きなスタンプを【あいさつ系】【感謝系】【励まし系】とカテゴリーごとに分けて、それぞれの使用頻度を見直しました。
私の場合は【あいさつ系】や【励まし系】の使用頻度が高いこと、特に仕事では『わかりました』『了解です』などの“堅すぎない敬語スタンプ”をよく使っていることが見えてきました。
そこから周りの人に普段どんなスタンプを使っているか聞いてみたんですけど、ほとんどの人は目上の方にスタンプを送る機会が少ないから、『わかった』『OK』みたいなちょっとフランクな感じのスタンプを使うという返答が多かったですね。

――目上の方にスタンプでリアクションしてしまうと失礼にあたるのではないかと思う方はまだまだいらっしゃると思うんですけど、そういった方々にも比較的使っていただきやすいような“敬語スタンプ”や“丁寧な言葉スタンプ”は人気が高いです。
そうなんですね!ただ、敬語って言葉によっては文字が入りきらないんですよ…。だから『おはよう』『こんにちは』『おやすみ』など、絶対に入れたい言葉を順番に書き出していって、文字数に入りきるワードを選びながら制作していきました。

――なるほど。他にはどのようなことを意識されていたのでしょうか?
私がよく使うスタンプには赤・青・黄の三原色を使っていることが多いので、『三原色が入っていると満足できるんだな』とか『強い色よりもパステルカラーのデザインが好きだな』とか、デザイン面でのこだわりをしっかりと見つめ直しました。
実際の制作では、毎日『今日は【感謝系】のスタンプを1個作ろう』と決めてから描き始めたり、ちょうど夏に出るスタンプなので“夏”というテーマをヒントに関連するキーワードをあげて、イメージがおりてきたものから描いてみたり…。生まれたてのアイデアをその場で取り入れていました。
そしてなによりも、『使ってくれる方々のプライベートがより充実して楽しくなるようなスタンプになればいいな』という思いを一番大切にして作りました。
…逆に私が作ったスタンプでお気に入りのものがあればお聞きしてみたいです!なにかありますか?

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――個人的に猫好きということもあるので、「わかりました」は推したいです…!
本当ですか!よかった(笑)。ラムネを置いて季節感をだしてみました。でも、棚とギターとキャラクターの髪が全部同じ色になってしまって、色の調整に苦労したんです。
そうそう、肌の色を統一するために自分で作った肌色のパレットを保存できるようになっているんですけど、最初はそんな機能があることすら知らなくて…。その都度最初から選んで塗っていたのでけっこうバラつきがでてしまいました(笑)。
でもどのみち、背景が黄色のときは肌の色を少しピンクっぽくして同化しないように調整しなければならないので、アナログ部分の良さもでていると思います。
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あとは「カンパイ!」のスタンプだったら、ビールの黄色を際立たせるために周りに黄色っぽい色を入れないようにしたり…とにかく配色にはすごく気を遣いましたね。
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――素人から見ると色の調整はとても難しそうだなと思います。『Sweet Dreams』で上野さんとクマちゃんのイラストの下に描かれているのは枕ですか?
そうです。キルティングのハワイっぽい枕をイメージして描きました。これ実はクジラの夢を見ているんです。クジラの夢は縁起がいいらしいですよ。
昔、マウイ島で撮った『上野樹里 ao akua(アオ アクア)』というDVDのモノローグに『クジラの夢を見た』というフレーズが出てくるんですけど、私と監督で脚本を担当したということもあって今回のスタンプに取り入れてみようかなと思いました。そういうちょっとした遊び心もファンの方に楽しんでいただけたら嬉しいです。
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■ドラマ『監察医 朝顔2』の撮影で見えた“思いやり”のかたち

――上野さんといえば、この夏に主演ドラマ『監察医 朝顔2』が放送予定ですよね。新型コロナウイルス感染予防対策の一環として、ドラマ撮影でも新しい撮影様式が取り入れられているかと思いますが、撮影現場の様子はいかがですか?
控室での撮影待機ができなくなってしまったので、スタジオ内にパイプ椅子を2m間隔で空けた状態で、学校の教室のように同じ方向を向いて待機することになっていました。
もちろんフェイスシールドはしていますけど、撮影の合間ってやっぱりみんな喋るんですよ。仕方がないとはいえ、相手の背中しか見えない状態というのはなんだか寂しくて…気が付いたら距離を保ったままパイプ椅子が円になっていました(笑)。
もともと第一作目で4ヶ月も一緒に過ごした仲なので、お互いに肩の力を抜いて話せる関係性はできあがっているんですけど、久しぶりに人に会えた喜びとか、それぞれ自粛期間中にどう過ごしていたのかを聞きたくて、距離をとるからこそ前回よりも余計に喋るようになった気がします。

――それまでに築き上げた関係性があるからこそ、ソーシャルディスタンスを保ちながらうまくコミュニケーションが取れているんですね。
『監察医 朝顔2』チームではコロナ対策の栞まであるんですよ。プロデューサーさんが注意書きを細かくまとめてくれたんです。フェイスシールドやアルコール除菌もエチケットとしてすっかり定着していますし、撮影時以外はセットから離れて、セット内は毎回すべて除菌しています。スタジオに入るときは足の裏を除菌するマットをしっかり踏んでから入るよう徹底していますし、着替えは楽屋で各自一人で行うようになりました。充分な感染予防対策がとられているので、みんな安心して撮影に臨めていると思います。
でもこれって新型コロナに限ったことではなくて、風邪やインフルエンザなど他の病気の予防対策にもなりますよね。
感染予防は周りの人たちへの思いやりだと思いますし、栄養バランスの整った食事をとって、休むときはしっかり休む“規則正しい生活”の大切さも、今回の新型コロナウイルス感染拡大によって改めて実感しました。

――上野さんのお話しから『監察医 朝顔2』チームがいかにすばらしいチームなのかが伝わってきます。先ほど時任三郎さんとのエピソードもお話ししてくださいましたが、他の共演者の方とはどんな風に過ごしていらっしゃるんですか?
朝顔の娘・つぐみ役の加藤柚凪ちゃんとは、よく撮影の合間にお絵描きをして過ごしています。この前も柚凪ちゃんが(上野さんの愛犬)ブーちゃんの絵を描いてプレゼントしてくれたんです。私のインスタを見ながら描いてくれたみたいで、「どれくらいかかったの?」と聞いたら「20秒!」って言ってました(笑)。
ドラマ本編でも実際に朝顔とつぐみがお絵描きをするシーンが出てくるので、二人が描いた絵を“朝顔&つぐみのお絵描きスタンプ”として出してみるのもおもしろそうですね。

■「制作者が制作にかけた時間も、送り相手への想いになる」

――今回上野さんに作っていただいたスタンプは、月額240円でスタンプが使い放題になるサービス【LINEスタンプ プレミアム】の目玉スタンプになります。そこで質問なのですが、もしもスタンプ使い放題のサービスを利用できるとしたら、どんなスタンプを使ってみたいですか?「あったらいいな」と思うスタンプも合わせて教えてください。
私の夫は映画好きなので『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や『E.T.』のような、ハリウッド映画のスタンプがあったら嬉しいですね。個人的には音楽が流れるスタンプ(うたんぷ)も気になります。
あとは、定額でたくさん使えるなら春は春のスタンプ、秋は秋のスタンプと季節のスタンプを衣替えのように使い分けられたら嬉しいですね。
ユーモアに溢れたスタンプをうまく使いこなして、気分転換を楽しみたいです。

――上野さんは普段、どんなスタンプを使われているんですか?
最近のお気に入りは、kazueさんの『仲良しともだち 優しい毎日』です。
夏らしさで言えばglobefishさんのParadise Beachでしょうか。このイラストがすごく好きです。
キキ&ララは夫婦間でよく使っていますし、マロンクリームも使います。マロンクリームのスタンプを見つけたときはビックリしました(笑)。

――ご自身の出演作『テセウスの船』スタンプも使っていらっしゃるんですね!ありがとうございます。こうして見ると色使いが綺麗なスタンプが多いですね。
世界観がしっかりとしたスタンプを使うことが多いかもしれないです。
スタンプって使う側は一瞬で送ることができるけど、作る側はどんなに早くても1個あたり数十分はかかってしまう…私は、作り手が制作にかけたその数十分の時間も相手への想いになる気がするんです。だからこそ、丁寧に作り込まれたスタンプに惹かれるのかもしれません。

――なるほど。スタンプは相手への贈り物でもありますからね。
文章って飾り付けができないじゃないですか。でも最後にスタンプをポンとひとつ送るだけで、文章では伝えきれない色々な気持ちを表すことができると思うし、何気ないやり取りもすごく楽しくなると思うんです。
私のスタンプがみなさんにどう届くのかすごくドキドキしていますが、真心を込めて作ったので、幅広い年齢層の方々に使っていただけたら嬉しいです!

――もしLINEスタンプ第二弾を制作していただけるとしたら、次回はどんなスタンプを作ってみたいですか?
自分としては一番はじめに思い描いていたように、犬や猫など登場キャラクターを増やして賑やかになったらいいなと思いますし、また違う季節をテーマにしたイラストで作るのもいいと思います。
でもまずは、起用してくださったみなさまや実際に使ってくれた方々の声を聞いてみたいですね。
「もっとこうしたらいいのに」「ここをこうしてほしい!」という意見に応えていきたいです。そうするとモチベーションも上がるじゃないですか。

――すばらしいです…!LINEスタンプの公式Twitterでも上野さんのスタンプリリースを告知させていただくので、そこで感想を募集するのもいいかもしれませんね。
私のインスタで募集するのもありですね!ダメ出しでもなんでも…(笑)!

――本日は貴重なお話をありがとうございました!

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インタビューの最後に、「楽しく気ままに毎日描いたスタンプを、みなさんが楽しみながら使ってくれることを願っています」とメッセージを残してくれた上野さん。
ものづくりに対して真摯に向き合う姿勢と細部までとことんこだわる姿は、使ってくれる人やその送り相手への想いに溢れていました。

上野樹里さん制作のオリジナルLINEスタンプ「上野の樹里スタンプ」は、本日リリース!お楽しみに!

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